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2024年 5月 9日 【科目別】東大合格勉強法

みなさんこんにちは!

渋谷駅西口校担任助手の戸田と申します。

 

今日は、理系の東大志望向けに、科目ごとに得点を伸ばすためのコツやお勧めの勉強法について紹介したいと思います!

私は受験生時代の選択科目は物理・化学で、共通テストの社会は地理を選択していました。

 

まず、東大の問題は、どの科目も確かに難易度も高いですが、同時に基礎をきちんと理解しているかを問われる問題です。そして、全科目(一部選択問題もありますが)記述式の問題です。

 

二次試験の配点と制限時間は以下の通りです。

英語(文理共通):120点満点、120分(うちリスニングが30分)

         大問5つ

国語(理系):  80点満点、100分

         大問3つ(現代文40点、古文20点、漢文20点)

         ※文章は文系の問題と同じで、古文漢文は少し問題数が少ない。

数学(理系):  120点満点、150分

         大問6つ

理科:      120点満点、150分

         1科目3問。物理・化学・生物・地学から2科目選択。時間配分は自由。

 

これら5科目の総合点(440点満点)、及び共通テストの圧縮点(110点満点)の合計で合否が決まります。一つ一つの試験時間が長すぎる…数学150分とか耐えられない…と思っている皆さん、私と同じですね。これは、やっていくうちに慣れるしかありません。

共通テストは今年度から新課程になり、1000点満点になるそうですね。さらに科目数や試験時間が増えて大変だと思いますが、共通テストも非常に重要なので、しっかり対策はしましょう。

今回は、二次試験での対策やコツを中心に説明します。

 

 

英語

まずは、英語についてです。英語は理系の場合、数学となんと配点が同じです。とても重要な科目です。英語は、実力さえあれば、数学や理科のように問題によって点数が大きく上下することはあまりなく、安定した得点を狙える科目です。なので、今英語が苦手…という人も、東大合格には絶対に英語力は必須なので、頑張りましょう。

 

東大の英語の特徴は、とにかく問題形式の多さです。基本的に毎年同じような大問構成なのですが、やらなければならないことが多く、逆に一部の私立大学のような、超難しい文章や単語は出ません。どちらかといえば、時間勝負になる場合が多いです。

英文の要約、お題に沿った英作文、和訳、読解、文法の正誤問題、並び替え…本当に色々な問題が出ます。リスニングが二次試験で行われるのは、非常に珍しく、共通テストのリスニングともまた異なるので、その分対策が必要になります。その中で、最も高得点を取れるような戦略・時間配分を身につけることが重要です。

 

そんな東大英語をできるようにするためには、以下を意識しましょう:

・まずは基本的な単語や文法は完璧にする

 これはどの大学でも当たり前ではありますが、とにかく東大英語は時間が足りないので、基本的なところでつまずいている暇はありません。高2のうちに完璧にしておくのが理想です。

・模試や過去問演習を通して、自分なりの時間配分・解く順番を決定する

 120分通して演習する練習を行う中で、自分にとって最適な解き方を探しましょう。例えば、最後の長文からやったり、正誤問題は基本的に飛ばしたり、この問題は必ず10分以内にやったり…ここは人それぞれなので、演習回数を重ねるごとに改善していきましょう。

・苦手な問題形式に絞って重点的に演習する

 形式の種類が多いので、得意なもの、苦手なものが出てくるはずです。添削指導を受けたり、自分で模範解答を見るなりして、英語力の部分だけでなく、きちんと自分が「点数を取れる」「減点できない」書き方をしているか、確認しましょう。

 

基本を固められたら、戦略面を磨くための全体を通しての演習、穴をなくし、記述力を上げるための部分的な演習をどちらも行うことで、安定した得点を目指せるようにしましょう!

 

 

国語

続いて、国語です。理系なので配点は他の科目に比べて高くないですが、そもそも二次試験で理系が国語をやらなければならないのが珍しいですよね。他の科目ほど時間を割くことはできないですが、1、2点を争う受験では甘くみてはいけません。

東大の国語は、毎年同じような形式で行われます。まず前半の現代文は、評論の文章で、漢字の書き取りが数問、2行問題が数問、120字問題が1問出題されます。記述問題は全て、「なぜか」と「どういうことか」を説明する問題です。それくらい固定されているのです。古文や漢文も、それぞれ現代語訳が3問ほど、説明問題が2問ほどと、毎年ほとんど変わりません。

 

そこで、国語のコツは以下の通りです。

・漢字、古文の単語・助動詞・敬語、漢文の句形・読み・語彙などといった、共通テスト対策でやるようなことは絶対に完璧にする。

 先ほども言いましたが、入試は1、2点を争います。そして、東大国語は必ず全ての大問で基本的な漢字や現代語訳を問われます。ここで点数を落としてはいけません。私が受験生の年は、「滑稽」が書けなくてその1点で不合格になった東大受験生もいました。英語もそうでしたが、とにかく基本を侮らないでください。

・とにかく東大の形式で演習

 特に現代文に関しては、字数・行数制限や問題のタイプが毎年同じなので、東大の形式で演習するのが一番です。かなり年度を遡っても形式は変わらないので材料はたくさんあるはずです。とにかく2行問題と120字問題の書き方を身につけましょう。

・たくさん文章を読んで推測力を養う

 古文や漢文は、東大の文章である必要はありませんがたくさん初見問題を解くようにしましょう。単語や文法などの基礎知識と、ある程度文章の内容を推測する力が両方あって初めて読めるようになります。たくさん文章を読み経験を積むことで、「多分こういう趣旨の文章なんだろう」「このパターンだ」と思えることが増え、格段に読みやすくなっていきます。

 

基本事項の勉強は隙間時間にもできるので、英語や理系科目を中心にしながらも、必ず国語にも一定の時間を割くようにしましょう。

 

 

数学

数学は特に全大学の中でも最難関レベルと言われています。私自身、数学の実力は、共通テストでは9割を取れていましたが、二次試験では全体の足を引っ張らない程度でした。それでもかなり頑張ったと思っています。東大に合格した人の中でも、6問中2問、3問しか完答できなかった、という人はいくらでもいます。

極端に出題されやすい単元はありませんが、数学IAから数学IIIまで満遍なく出題されるイメージです。難易度はもちろん高いですが、毎年大問によって差は必ず出ます。誰も解けないような問題もあれば、これは解けないと…という問題もあります。その「合否を分ける問題」を解けるかどうかが、数学がそこまで得意ではない人にとっては非常に重要です。

 

そんな数学を勉強するときに意識して欲しいのは以下の2点です:

・一問から得るものを多く

 受験勉強が進むにつれて、どんどん難しい問題を演習することになります。重要なのは、その11問を自分の学びに繋げることです。過去問とまでいかなくとも、問題集の応用問題などでも同様です。

例えば、わからなかったらすぐに解答を読むのではなく、まずは解答を隠しながら1行ずつ見ていきましょう。そして、「あ、わかりそう!」と思ったら、そこからは解答を見ずにそのヒントを用いて最後まで自分で解き切ってみましょう。よく、解答を全部読んでわかった気になり、解き直したら全然できなかった、という体験、ありませんか?解答をヒントのように活用すれば、自分がどこでつまずいたのかもわかりやすいですし、その後最後の計算までやり切ることで数学力や思考力は大幅に向上します。最後の計算、絶対にサボらないでください。

 他にも、問題を復習する際、その問題の「テーマ」や「一番の壁」みたいなものを意識してみてください。例えば、図形問題で、自分は座標をおいて解いたが、本当はベクトルでやった方がやりやすかった、みたいなことがよくあると思います。図形問題は、座標・ベクトル・三角関数・〇〇の定理など、さまざまなアプローチ方法がありますよね。その中で最適な方法を見つけなければなりません。その問題の「肝」を把握できることが、その問題を理解するということです。その「肝」における考え方は、一見全く違う別の問題でも活かせることがありません。ぜひそれを意識して復習してみてください。復習ノートにその「テーマ」を書いておいて、模試前などに見返せば、使える時が来るかもしれません。

 どんなに難しい問題でも、ステップごとに分解すれば必ずできることの連続です。その次のステップに行くための考え方が難しいのです。その思考力を養うために、1問1問からなるべく多くのことを学びましょう。

問題を見極める能力を上げる

 とはいえ、6問全て解くというのは非現実的です。本番では取捨選択が必要です。なので、過去問演習を通して、時間配分の練習もしましょう。どの問題で完答を目指すのか、どの問題は(1)のみ解いて部分点を目指すのか、どの問題は捨てるのか…その判断力も非常に大切です。それは、東大形式の演習を通して身につけるしかありません。先ほども言った、「合否を分ける問題」を早めに把握して、時間と使ってでも解き切れるようにしましょう。復習をする際も、もちろん全問理解に努めつつ、本番だったらこれは解けないとな、これはまあ仕方ないかな…などと意識することもお勧めします。

 

数学は、東大志望であればめちゃめちゃ得意な人もいるでしょう。そういう方達はどんどん点数を稼いでしまってください。しかし、そうでない人も、最低これくらいは取れる!と言えるまで諦めず演習を続けてください。

 

 

物理

続いて物理です。東大物理は、基本的に第1問が力学、第2問が電磁気、第3問が熱力学もしくは波動という構成です。一部原子物理が出題されることもありますし、複数の単元が融合されていた年度もありますが、原則同じような形式です。

東大物理は「難しい」という声が多いです。計算がものすごく大変なわけではないですが、初めて見るような現象を、うまく問題の誘導に乗っかって知っている事柄に当てはめて解いていく、という形です。そのため、本質を理解していないと、訳のわからないままあっという間に試験時間は過ぎていきます。

 

東大物理の対策のコツは以下の通りです:

本質を理解する

 いやそりゃそうだろ、と思う気持ちはわかりますが、とにかく東大物理は本質を理解していないとできません。公式を覚えているだけでは、東大の先生が出題する現象への当てはめ方がわかりません。下手すると、1問目の(2)からできない…という絶望的な状況になってしまいます。物理は講師や先生によっても教え方が異なったりするので、自分に合った教え方を見つけ、基本問題で計算に慣れつつ、公式が何を意味しているのか理解することに努めましょう。例えば、単振動で出てくるフックの法則 f = -kxのマイナスやkの意味、説明できますか?kはばね定数だけじゃないんです。私も高2の頃はできませんでした。そういった本質を理解できていないと、太刀打ちできない問題が多く出てきます。

・もう1科目との兼ね合いや時間配分に気をつける

 理科は、2科目を150分で解くので、得意科目がある人はそちらにより多くの時間をかける場合もあります。物理は年度によって難易度に差があると言われていますし、大問ごとでも違うので、時間配分は非常に大切です。おそらく各大問の前半部分は解ける人が多いので、そこはある程度時間をかけてでもしっかりミスなく解き切る、後半部分はできそうなものから解く、などといった戦略は過去問や模試を通して鍛えましょう。

 同時に、他の理科の科目に比べて問題数や計算・記述量がものすごく多いわけではないので、得意な人はかなりの点数を稼げるはずです。そういう方は、どんどん点数を伸ばしていきましょう!

 

 

化学

東大化学の特徴は、その圧倒的問題量です。ページをめくってもめくっても問題が出てくる錯覚に陥るくらいです。これを75分間で全て解ける人はまずいないでしょう。

物理同様、教科書には載っていないような現象について、知っていることを使って解かせることが多いです。単元についても、しっかい理論・無機・有機満遍なく出ますし、少しマイナーな範囲(例えば高分子など)が出る年度もあります。なるべく苦手分野を減らすことが大切です。

ただ、問題数が多いので、ほとんどの問題は1、2点配点です。そのため、できる問題から選んで解けば、物理よりも点数が安定する人は多いでしょう。

 

化学のコツは以下の通りです:

・とにかく演習量を確保し、全体的な化学のレベルの向上を目指す

 化学はとにかく範囲が膨大で、計算・暗記・思考全てが求められます。しかし、それはほとんど全て「暗記」に変換することができます。え、暗記が嫌で理系になったのに…と思ったそこのあなた。暗記といっても、「覚えようとして覚える暗記」ではなく、「やり過ぎて覚えてしまう暗記」です。問題集なり、演習の講座なり、過去問なりをとにかく繰り返しやりましょう。絶対に1回目は解けないことが多いです。2回目、3回目、それ以上演習することで、こういう問題はこういう式を立てるんだ、有効数字2桁だからここの計算はサボっていいな、構造決定の問題でこの現象が出てきたら絶対この物質が関わってる、この説明問題はこのポイント押さえていれば大丈夫だ…そう反射的にわかってしまうくらい演習してください。苦手な単元もしっかり演習して、とにかく時間さえあれば全て解けるくらいのレベルに到達することが理想です。

・時間配分と取捨選択の練習をする

 時間さえあれば解けるレベルになれば、あとは取捨選択です。化学の問題はおそらく1問1、2点です。単なる基礎知識の穴埋めでも、どんなに面倒な計算でも、配点はほとんど変わりません。時間内に最大限得点を伸ばせるように、過去問演習や模試を通して時間配分に慣れていきましょう。大問1つが3部くらいに分かれていることも多いので、多少白紙の部分があっても、できそうなところからどんどん解いていけばある程度の点数は取れるようになります。理科が本当に伸びてくるのは、現役生は2学期以降のことが多いので、夏休みまではとにかくインプットと演習と通して学力を上げることを意識してください。

 

いかがでしたか?少し盛りだくさんになってしまいましたが、以上のようなことを意識しながら各科目頑張りましょう!理系国公立志望は科目数が多くて本当に大変だと思います。うまく自分なりの配分を考えて、たとえものすごく得意な科目がなくとも、総合力で合格を勝ち取れるよう、工夫してみてくださいね。応援しています!

2024年 5月 6日 【時期別】東大合格への勉強法

みなさんこんにちは!

渋谷駅西口校担任助手の戸田と申します。

 

今日は、東大志望の方へ向けて、高2から高3にかけての学習の流れについて説明しようと思います!どの時期に何をやったらいいのかわからない人も多いかと思うので、ぜひ参考にしてみてください。

 

2 1学期

高3だけ頑張って東大に受かる人は天才です。

基本的には、高2の頃から意識して勉強しなければ、高3になる時点で良い判定は取れず、逆転合格を目指すという形になってしまいます。

 

1学期中は、特に英数に力を入れましょう。

英語は学校や、取得している人は東進の講座で、文法や単語といったとにかく基本のことをしっかりと身につけてください。

数学も同様です。まだまだ習う範囲はたくさん残っているので、とにかく習った範囲の超基本問題は絶対に解けるようしておきましょう。計算問題をやることで計算力を高めるのも大切です。共通テストのように時間制限の厳しい試験や、東大の二次試験のように難易度が高く、解き方を考えるのに時間を使うような試験には、基本的な計算が早くないと絶対に太刀打ちできません。習った範囲からで良いので、「早く正確に」計算する力を1学期からつけておきましょう!

余裕がある人は、問題集に載っている応用問題などにもどんどん挑戦しましょう。

 

他の科目に関しても、まずはしっかりと習う範囲を理解することです。高2の1学期から特別なことをする必要はありません。しかし、ここで理解を後回しにしたり、コツコツと学習を進めることを怠ると、後から大変になってしまうので、まずは勉強する習慣、習ったことはきちんと理解してから次に進むという習慣を身につけましょう。

 

2 夏休み

よく、高3の夏休みは「受験の天王山」と言われますが、東大志望者にとっては高2の夏休みも「第一次天王山」のようなものです。高2の夏休みで頑張った人は、2学期以降ぐんぐん成績が伸びていきます。

大事なのは、

・今まで習った範囲の基礎の復習

・長時間勉強を体験し、慣れる

・応用力を養う

・できる限り先取りする

です。

夏休みは他の時期に比べ圧倒的に多くの勉強時間を確保できる期間です。もちろん、高2のうちは部活や行事などで忙しい人も多いとは思いますが、できる日は必ず長時間勉強に慣れておきましょう!1日中空いている日であれば6〜8時間は目指したいところです。

夏は、1学期までに習った範囲のうち、特に苦手だと感じる分野は基本から復習できますし、得意な分野は応用問題にも挑戦できます。もっと余裕のある人は次の範囲も講座などを使ってどんどん先取りしてしまいましょう。

繰り返し同じ問題集の問題を解いたり、受講を受け直したり、教科書を見直したりすることを非効率だと思わないでください。もともと人間なんて、1回ではできるようになりません。繰り返しやることで身につくのです。時間がある高2の夏休みが、東大合格に必要な「量」の確保の第一歩です。

そしてこの時の努力量が、秋、そして3学期の成績の伸びを決めます。

部活なども全力で頑張りつつ、勉強に対しても意識を向けましょう。

 

2 2学期〜冬休み

2学期に入ると、どんどん範囲も進んできます。そして、1月の共通テスト同日体験受験という、一つの大きな目標が迫ってきます。ここで目標点を取れるかどうかで合否が大きく変わってくることがすでに過去の受験生のデータからわかっています。東大志望であれば、ここで総合8割を取れるように、2学期から冬休みにかけて頑張りましょう!

とはいえ、まだ定着していない理科や社会で8割を取るのはなかなか難しいです。つまり、英国数でその分を補う必要がある、8割以上取る必要があるということです。

 

東大志望であれば、徐々に難易度の高い講座を始めたり、学校よりも早く範囲を進める人も多く出てくると思うので、特に復習をする癖をつけましょう。ここでも、難しい問題ができるようになりたいと焦って穴を残すのは厳禁です。基礎の部分で手こずっていては8割は取れないので、もし抜けがある場合は2学期中に埋めておきましょう。

模試も、復習をきちんと行うことが最も大切なことです。自分が何ができるのか・できないのかを毎回把握し、それに基づいて勉強計画を立てられる人が、次の模試までに一番伸びます。

 

段々と周りの友達も受験モードに入ってきます。

2学期にもなれば、勉強習慣がついているのは当然ですし、ちょっとした隙間時間を活用したり、休日は長時間勉強したりと、「もう受験生だ」という意識をもった生活を始める時期です。

 

2 3学期〜春休み

共通テストが終わると、いよいよ入試1年前です。ここからは正真正銘の受験生です。共通テスト同日体験受験の復習や反省を踏まえた勉強を心がけましょう。

 

例えば、数学で特定の大問ができなかった場合は、その範囲を問題集などに戻って復習する、とにかく時間が足りなかった場合は、計算が遅いのか、解法を考えるのが遅いのかなど原因を分析し、それに応じた勉強を行うなどです。英語も、「時間が足りない」といっても、読むスピードが遅いのか、単語などの意味が分からないせいなのか、問題そのものをうまく理解できていないのか…原因は様々です。特に、基本がわかっていなくて間違えている場合は要注意です。すぐに固めておきましょう。高3が本格的に始まってからでは遅いです。

 

理科や社会に関しても、そろそろ範囲も終盤に入ってくる頃でしょう。まだまだ定着していない部分も多いはずなので、まずはインプット重視です。もう基本は大丈夫、という人は難しい問題にもすぐに挑戦しましょう。今のうちに理科や社会の力がついている人は本当に強いです。

 

期末テストが終わり、春休みに入ったら、1日12時間勉強を目指しましょう!ここで慣れておけば、高3に入ってから週末や長期休みの長時間勉強もすぐにできるようになります。

 

3 1学期

そして、いよいよ名実ともに受験生になると、インプットのラストスパートになります。高2のうちに終わっているとなお良いですが、原則高3の1学期が、理科社会含め全ての範囲を習い終える時期です。逆に、1学期中に終わらせないと、夏休み以降の演習時間が減ってしまうので、必ず計画通りに受講や問題集を進めるようにしてください。

 

また、共通テストの対策は、一度1学期中にやってしまいましょう。5月後半〜7月にかけて、全科目過去問などの演習を進めてから、夏休みにすぐに志望校の過去問に入っていくためです。共通テストの演習は基礎の確認にもなりますし、二次試験とはまた異なる独特の難しさもあるので、早めに対策をしておくことをお勧めします。

共通テストも、東大では点数が圧縮されるとはいえ合計点の5分の1を占めます。しかも、いわゆる「足切り」の点数を超えていないとそもそも二次試験を受験することができないのでしっかりと対策する必要があります。私大の共通テスト利用方式の合格を取りたい場合はなおさらです!

 

部活の引退が近づく人も多いでしょう。その後は、毎日授業と自分での勉強の繰り返しです。早めに生活習慣を確立て、安定した勉強時間を確保できるようにするのも、1学期の大事なことの一つです。

スムーズにアウトプットの勉強へと移行できるよう、インプットと共通テスト対策に全力を注ぎましょう!

 

3 夏休み

そして、受験生にとって最も大切な時期、夏休みがやってきます。

夏休みの最も重要な勉強は、第一志望校の過去問10年分演習です。

え、こんな時期にやるの?と思う方もいると思います。実際私も受験生の時はそう思いました。

 

しかし、早いうちにやるのには、それなりの意味があります。それは、残りの入試までの時間、東大の問題を基準として勉強を進められるということです。今のうちに志望校の問題の傾向を把握したり、今の自分の実力との差を確認することで、今後の計画も立てやすくなります。過去問がもったいないと思う必要は全くありません。むしろこの時期にやっておかないと、必要なレベルを把握できないまま2学期以降の勉強に進むことになります。冠模試だけでは絶対に東大の問題に慣れることはできないので、夏休みのうちに10年分という量を演習・復習することで、思考の方法や記述力を身につけておきましょう。

この時期に合格点が取れなくても落ち込む必要はありません。合格点との差を埋めるのは2学期以降の演習です。実際東進生の場合は、夏休み終了までの過去問の演習結果や模試成績をAIに分析させ、自分が最大限苦手分野を克服し点数を伸ばすための演習問題を、2学期以降に大量に提供できるようになっています。

東大に問題にいち早く慣れておくことが、今後にとって非常に大切なのです。

 

また、皆さんのイメージ通り、高3の夏休みはとにかく1日中勉強です!15時間を目指しましょう。きついとは思いますが、夏休みは、まとまった勉強時間を取れる最後のチャンスです。2学期は学校もありますし、直前期は共通テストや併願校の対策もやらなければなりません。第一志望校合格を果たすのであれば、この夏休みを全力で乗り切ることが不可欠です。単語の復習・暗記などといった軽めの勉強と、過去問などの重めの勉強をバランスよく行うことで、15時間勉強を習慣化しましょう。

 

3 2学期

さて、2学期に入ると、先ほど言った通り、大量の演習を通して夏休みでわかった東大との差を埋めていく時期になります。特に前半は、苦手分野の克服に力を入れましょう。今までの自分の成績や過去問の結果から、苦手な問題形式や単元を抽出し、簡単な問題から始め、徐々にレベルを上げていくことが非常に重要です。この際、定着していないと感じる分野に関しては一度インプットに戻ることもお勧めします。徹底的に穴埋めを行いましょう。

 

また、問題の正誤や点数だけでなく、添削してもらった場合は自分の記述力にも意識を向けましょう。内容は理解していても、きちんと自分で表現できていないせいで点数を落としてしまっている場合も多いはずです。学力とはまた別の能力なので、トレーニングが必ず必要です。なぜ部分点になっているのか、なぜ自分の書き方ではだめなのかをその都度復習しておきましょう。

 

2学期に入ると、いよいよ残り時間も限られ、勉強の効率・質も大事になってきます。大量に演習する中で、11問を自分の力にできるような復習を心がけてください。1問に時間をかけすぎても、かけなさすぎてもNGです。演習をする際は本番のように、時間制限を設けて解答をしっかり作り、復習は確実に、かつ適切な量行うことで、計画通りに進めましょう。そして、解き直しを通してその理解を確認しましょう。演習はこの繰り返しです。

 

そして、2学期になると、夏休みに勉強時間の割に感じられなかった成績の伸びをついに実感し始める人も出てくると思います。成績が伸びるのは、勉強した直後ではなく、その数ヶ月後〜半年後である場合が多いからです。しかし、精神的にも2学期はきつい、という受験生も多いです。夏休みで頑張った分、集中力を保って2学期を乗り越えられるかが合否を分けるので、周りからのサポートももらいつつ引き続き頑張りましょう!

 

3 直前期

2学期が終わり冬休みに入ると、受験直前期になります。ラストスパートです。

12月後半からは、引き続き第一志望校に向けた演習をしつつ、共通テストの対策も再開する時期です。二次試験の対策をしすぎて、意外に共通テストの問題ができなくなっている、というのはよくあることなので、12月後半辺りから徐々に共通テストの配分を増やしていきましょう。そして共通テスト本番前の一週間で仕上げを行います。

 

共通テストが終わったら、その結果がどうであれ、まずは二次試験の対策をすぐに再開することです。また、併願校の過去問にも力を入れなければなりません。私立と東大では問題形式や内容がかなり異なる場合が多いので、できれば2学期のうちから少しずつ進めておいて、直前に仕上げることをお勧めします。

 

直前期は、いかにラスト1秒まで点数を伸ばす努力ができるか、です。本番前日まで演習を続け、朝の電車で単語を復習し、勉強道具をしまってくださいと会場で言われるまで復習ノートを見ておけば、そこでやった範囲が出るかもしれません、その1、2点で合否が変わるかもしれません。東大を含め、受験は、合格点付近に多くの受験生がひしめき合って、ほんのちょっとした差で結果が変わってしまうものです。最後まで諦めず努力を続けた人が、一番合格に近いのです。

 

 

以上が、東大受験までの主な学習の流れになります。気の遠くなるような勉強量に感じると思いますが、東大に合格してきた人たちはみんなこれをこなしてきました。しかし、東大だからといって周りからかけ離れた勉強方法を使ったり、とんでもない早さで進めているわけではありません。当たり前のことを妥協せずに最後まで頑張る人が合格していきます。

 

皆さんもぜひこれを参考にしながら、そしてたくさんの人にアドバイスをもらいながら、東大合格に向けて頑張ってください!

 

2024年 5月 2日 【理系編】東大合格の極意

みなさんこんにちは!

渋谷駅西口校担任助手の戸田と申します。

 

今日は、東大志望の皆さんのために、私が思う東大合格の極意について説明したいと思います!

 

私は現在東京大学工学部の3年生で、入学時は理科一類という科類に所属していました。

そもそも、東大は入学時に学部学科を決定せず、文系は文一、文二、文三のいずれか、理系は理一、理二、理三のいずれかに入ります。それから大学2年の前半までの成績で、行くことのできる学科が決まってきます。

私が入学した理一は6つの中で最も定員が多く、1学年なんと1000人ほどいるのですが、なんと女子は100人もいないんです…悲しいですね。東大を目指す理系女子の皆さん、待ってます。

科類ごとに必修の授業が少し異なったりしますが、原則どの科類からでもどの学科にでも行くことができる、珍しい大学です。もちろん、特定の学科に行きやすい科類は存在するので(例:文一から法学部、理一から工学部など)、科類を決めるときは、合格点や学科への行きやすさなどをしっかりと調べて決めましょう

 

それはいいとして、いざ東大を目指そう!と思った時に、実際にどのような勉強をしたらいいのか、何を意識したらいいのか、基本的な心構えがわからない人も多いのではないでしょうか。

 

そこで、今日は忙しいみなさんのために、超重要なポイントに絞って説明しようと思います!

東大を受験した私が合格のために大切だと思ったポイントは、以下の4つです。

 

  1. とにかくまずは基本
  2. 質も大事だけど、量も大事
  3. 常に逆算型で計画を立てる
  4. インプット早めに、アウトプット多めに


1.とにかくまずは基本

 東大合格に最も大切なのは、

 いかに基本を理解し、それを応用できるか、です!

 皆さんが思っているよりも、東大は「基本」を重視した問題です。ものすごく細かい知識まで把握していたり、超難解な文章の読み取りや難しい計算ができる学生ではなく、物事の本質をきっちりと理解している学生を求めています。

 なので、本質さえ理解していれば比較的解ける問題も実は多いんです。

 しかし逆に言えば、解答を暗記する、一度聞いて理解した気になる、などといった「ごまかし」の勉強をしてきた人は、容赦なく落とされてしまうのが現実です…

 東大に行くなら、早めに範囲終わらせて、難しい問題できるようにしなきゃ…と思う気持ちには大いに共感します。確かに、範囲を終わらせたり、応用問題を解けるようにするのは早いに越したことはありません。特に東大志望者の中にはとんでもなく学習の進みが早い天才たちもいるでしょう。

 しかし、東大だからといって最初から難しいことをする必要はありません。むしろそうして焦って進めるほど、東大の「基本的な」問題に足下をすくわれてしまいます。

 私自身、周りの東大生の凄いところは、難しい問題を難しく解けることではなく、難しい問題から「基本」を探し出して、簡単なステップに分けて解くことができる点であるように感じます。

 なので、どの科目にしても、まずは必ず基礎を固めてください。それにしっかり時間を使った方が、後々の成績の伸びが早く大きくなります。

 

2.質も大事だけど、量も大事

 東大志望者はものすごく効率的に勉強していて、1回で全てできるようになる、きっとものすごい勉強法を使ってるんだろう、みたいなイメージを持っていませんか?もちろん、そういう人もいますし、私自身そういう人を見ると悲しくなります。

 でも皆さんが思っているより、勉強は量です。質は、いろいろな工夫を通して上げることはできます。先生や担任助手、先輩などからアドバイスをもらうこともできるでしょう。一方、量は、とにかく自分が勉強しないと確保できません。どれだけ基本問題を繰り返し解いたか、どれだけ早いうちから受験勉強を始めたか、過去問を何周できたか、夏休みに何時間勉強したか…結局はこの量が最後にものをいうのです。東大生は絶対に、この量をこなしてきた人たちがほとんどです。

 というよりむしろ、「今の量は未来の質」です。基本を多くやればやるほど、応用に入ったときに効率良く勉強が進みます。そうすれば成績が伸びやすくなります。基本を大事にしている東大の問題にも対応できるようになります。量が質に変わるときは、必ず来るのです。

 もちろん、間違った勉強法をしていたり、勉強した時間だけを気にしていては伸びません。そこは、早い時期にいろいろなことを試して自分なりの勉強法や集中するコツを身につけましょう。しかし、量と質は、両立するものというよりかは、量を前提として質がある、というイメージでまずはとにかく勉強量を確保することが一番大切です!

 

3.常に逆算型で計画を立てる

 また、受験勉強に計画は必須です。それも、「逆算型」の計画です。つまり、模試の目標点や、「この時期までにこれを終わらせる・できるようにする」などといった目印から、逆算して計画を立てるということです。

例えば、このような感じで考えてみましょう:

2ヶ月後の共通テスト模試の数学で15点伸ばしたい

第◯問で10点、第◯問で5点伸ばす

1ヶ月後までに◯◯の範囲の問題集を終わらせる

1日に◯問

 

 長期的な大きな目標を達成するために、時期ごとに小さな短期目標に分け、それを確実に実行していくことが非常に大切です。仮に遅れた場合も、絶対に後回しにせず、週単位で取り戻す癖をつけましょう。高3になってから大幅に計画が遅れていると、取り返しのつかないことになります。

 もちろん、計画を立てること・守ることの大切さは東大志望に限らずの話ではありますが、東大を受けるなら、科目数も多く、最終的に必要なレベルも高いので、逆算して計画を立て、その通りに実行する力はさらに大事になってきます。

 

4.インプット早めに、アウトプット多め

 勉強は主にインプットとアウトプットの2種類に分けることができます。インプットとは、講座の受講や教科書など、知識や能力を取り入れる(入力する)勉強です。対してアウトプットとは、自ら問題演習を通してその知識を出力する勉強です。

 特に、東大の入試のような難しい問題を解けるようになるためには、後者のアウトプットが超重要です。いくらインプットを通して学習したつもりでも、それをしっかり応用して解答用紙で表現するには練習が必要です。

 解答を見れば理解できるけど、自分では解けない…と思うこと、ありませんか?それは、アウトプット力の不足を意味します。よく、「他人に教えられるようになるのが本当の理解」と言われますが、まさにその通りです。自分で問題から何が必要かを抽出し、それを用いて解答を形作る能力が全科目記述式の東大合格には必要不可欠です。

 そのアウトプットは、主に受験生になってから過去問演習などを通して行います。その演習量を十分に確保するためには、その前のインプットを早めに、かつしっかりと基本を身につけながら終わらせることです。そしてそのためにはきちんと計画通り学習を進めることです。

 

 これから東大を目指す皆さんは、以上の4つを意識しながら頑張ってみましょう。

 たとえ世代の天才たちに勝てなくても、東大の合格最低点を取ることは可能です!そのためには、まずは基本から、確実に身につけてそして応用へと移行していきましょう。

 

 みなさんの健闘を祈っています!